帝国データバンクが 葬儀業者の経営実態調査を発表し、ニュースサイトでも取り上げられています。

まず詳細版「葬儀社業者の9割が黒字」をご覧下さい。

葬儀業界に就職を希望している方を主な対象読者として
メディアリテラシーの視点から
この帝国データバンクのデータに関して少し思うところを述べてみました。
グラフ
今回の帝国データバンクの調査は、
自己申告アンケート型の経済産業省の調査と異なり、
税務ベースなのでこちらの調査の方が実態に近いと思われます。

2008年と2007年の死亡人口はほとんど変化が無く114万人程度であり、
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/suikei09/index.html
その点を考えると売上げ0.7%増は健闘しているように思えます。

しかし、全国の葬儀社の数は4000~5000くらいと言われています。
(事業所ベースでいうともっと多い)
調査サンプルが「売上高が判明した」2190社ということは、
売上げが上位5割くらいの葬儀社の成績であると考えられるでしょう。

さらに見出しで「葬儀業者の9割が黒字」と言っていますが、
これは2190社のうちさらに「決算の詳細が判明した業者」639社のうちの557社が黒字という話です。
つまり2190社中の557社、少なくとも25%の葬儀社で黒字が確認された、
ということに過ぎません。
帝国データバンクの発表は(故意かどうか不明ですが)結果的に
葬儀屋全体の9割が黒字という印象を与える「情報操作」になっています。

「増収よりも減収の葬儀業者が多くなった」
というのが本来読み取るべき情報です。

ネット上ではこの点を見落として相変わらず「葬儀屋は儲かる」
という論調です。

それから詳細版の最後の売上げランキングについて、です。
フューネラルビジネス2010年10月号のランキングと異なりますが、
これは単体と連結もしくはどこまでグループとして扱うか
の問題でしょうか。
15社が掲載されていますが、そのうち互助会が13社をしめています。
この互助会の数字はブライダル部門やホテル部門の売上げも合算した数字なので
葬儀部門単体の数字ではないことに注意が必要です。


<2011年01月29日>記載