その新入社員の女の子に初めて会ったのは10年ほど前のある日。

さて、取っつきにくそうな自分の第一印象の誤解をどのように解こうか
といろいろ考えているうちに
葬儀の依頼が。

「じゃ、一緒に行きましょうか」
と声をかけ、
(んー、もうちょっとくだけた言い方の方が良かったかも)
と少し反省する。

御喪家は、お父様が亡くなられたAさんご夫婦。
新人にお手本を見せないと、というプレッシャーのもと、
葬儀の打合せは無事終了。

さて時は流れて1年後、Aさん宅へ電話を差し上げる。

「あさって、お父様の命日ですよね」から始まって、しばし、雑談。
「ところで、お父様の葬儀の打合せのとき、
私と一緒にお伺いした女の子を覚えていらっしゃいますか?」
おずおずと話を切り出す。

「ええ、覚えていますよ」
「あさって、入籍することになりまして」
「ええー、偶然だね」
「いえ、あの日に彼女と出会ったので」

数日後
Aさん夫婦のメッセージカードが添えられたペアのカップが
営業所に届いた。

結婚記念日が近づくと、
妻と出会ったこと、Aさん夫妻に出会ったこと、Aさんのお父さんの命日を思い出す。

その後もAさん夫妻とのお付き合いは続いており、
結婚式は挙げなかったけど、Aさん夫妻のことを勝手に仲人だと思っている。

幸い、妻との関係もペアカップもなんとか壊れずにいる。
カップ
さて、身の上話はここまでにして、次は先輩の説教だ。

いいか、社内結婚を考えている葬儀屋ども。

同業の奥さんをもらったからって
帰りや休日がメチャクチャになっても理解してもらえると思うなよ。
女っていう奴は頭で理解しても、感情は独立しているからね。

そもそも、社内恋愛はダメになったときのダメージが大きいからやめとくべき。

おまえはどうなんだ、と言われそうだが、
ほら、それは、運命だから(笑)


<2010年09月11日>記載