先日こんな記事がリリースされました。
 
葬儀費用を信託会社に預ける商品の販売を開始。

この商品の特徴を一言で言うと
「自分の葬儀費用を事前に預けておくことができる商品」
ということでしょうか。

このリリースだけでは詳しく分からないのですが、
(あのー、新商品販売したんならホームページに情報アップしようよ(^^;))

たしかに需要はあると思います。

そう思う理由は以下の2点。

・日本国内の1400兆円の金融資産のうち58パーセントを65才以上が持つ
(日銀2007年度調査より)
・すでに東京都の一般世帯の1割は独居老人 そして今後この比率は増加する。

つまり今後
「資産はあるが自分の葬儀を依頼できる人がいない」層が増加する
ということです。

この層をいかに取り込むのか?

(いや、そういう層は一部の人達だから、
とお考えになる方もいらっしゃるとは思いますが、
一部でいいんです。
シェア1%ですら達成できない葬儀社がほとんどなんですから、
最低限ターゲットセグメントとして足るだけのボリュームがあれば
売り手の葬儀社から見ると、それで十分です。)
スキーム
「資産はあるが自分の葬儀を依頼できる人がいない」層を、取り込むには

・事前相談内容を確実に遂行する
・預かったお金を健全に保全する

以上2点をいかに保証できるか
、でしょう。

そこら辺の葬儀屋さんに、生前に先払いするなんて論外。
今後、葬儀社の倒産リスクはどんどん高まります。

互助会さんの場合は掛け金だけでは葬儀費用をまかえず、
互助会がつぶれると掛け金の半分しかもどってこない。
(参考ページ:互助会紹介ポータルサイト「ごじょクル」への疑問

短期少額保険は、文字通り遺族が少額のお金を受け取れる保険というだけで、
葬儀の施行とはまた別の商品です。
(参考ページ:少額短期保険は「買い」か? 1/2

似たような商品は開発されていますが、いろいろ危なっかしい。
たとえば
葬儀生前予約信託のご案内 と張り切っていたら・・・

葬儀生前予約信託中止のお知らせ ・・・うーん
葬儀社が倒れても大丈夫と言っときながら自分とこがだめになったという・・・

独自に信託先を設定できない葬儀社は、ここと組むのかもしれませんが
(参照ページ;仕組みの説明

銀行と比べてどこまで安全なのか私には分かりません。
書かれているような「施行のチェック」って十分機能するのか疑問です。
スキーム2
つまり今後

事前相談内容を確実に遂行する
預かったお金を健全に保全する

というスキームをもった商品を生み出したところは
成果を上げることができるのではないでしょうか。

また、将来互助会積立金の解約手数料が無料になると
現在2兆3千億円と言われる互助会積立金の一部が
流動化するでしょう。
(参考記事:この互助会さんへの判決は、おおごとになりそう・・・・

その時の受け皿としても有効かもしれません。

また上記の条件を満たしたスキームの商品は、
ある程度スケールメリットのある葬儀社でないと作れないと思いますので
参入障壁もできるはずです。

というわけで、10年後の葬儀業界を考えるのなら
この分野は有望だと思うのですが
いかがでしょうか?


<2012年08月09日>記載