ふと見つけた神奈川県の消費者生活センターのサイトの相談事例から。

お葬式のトラブルについて
 
「先日、父が亡くなった。
生前、故人が自分で葬儀社に相談し、
2カ月前に見積もりを取ったときは50万円であったが、
亡くなった日に改めて見積もりを取ったら96万円となっていた。
さらに葬儀業者から戒名を含めた僧侶への謝礼として40万円を別に払うように言われた。
高すぎて納得できない。」

事例として示されているということは、
持ち込まれる相談の良くあるパターンということなのでしょう。
葬儀屋サイドから見ると、
この情報だけでは葬儀屋が一方的に悪いとは断定できません。
前提条件(たとえば、事前相談時に密葬だったものを一般葬に変更するだとか、違う式場にするだとか)を変更したのであれば、
これくらいの金額の増減はあり得る話です。
お布施の金額も神奈川で戒名込みで40万円って法外に高いっていう金額でもないですし。

そもそもこういう状況になるのは
〜魑啓劼寮睫隻埖
⊂暖饉圓陵解不足 (←これも突きつめれば葬儀社の責任とも言えますが)
が原因の可能性が高いです。
ただ,鉢△原因なら普通は
「話し合う」。

消費者生活センターが
「請求の明細等について納得のいく説明を求めるよう助言した。」
ということは
話し合わずに(≒葬儀屋に説明を求めずに)
顧客がいきなり消費者生活センターに話を持ち込んだ可能性が高いのでは、と思われます

さて、ここで全国のお葬式のトラブルの傾向を見てみましょう。

国民生活センターのサイト 

このデータをもとに
過去5年ほどの葬儀件数(死亡者数)と相談件数(≒苦情)の推移
をグラフ化しました。
葬儀件数の伸びを苦情の伸びが圧倒的に上回っています。
グラフ

新聞の優等生的な言い方をすると
「消費者の意識の高まりを反映し・・・」ってことになるんでしょうね。

ただ私の実感としては価格体系の透明性や見積もりの分かりやすさ、施行レベルなどは
葬儀業界全体としてかなり改善されてきていると思います。

もちろん改善されていると言ったところで、
過去と比べた場合、ということなので現在でも全然ダメなレベルではあるのですが・・・
しかしダメなのを承知の上で、
それでも上記のグラフの乖離の大きさは意外でした。

そこで
また上記の弾狎遒了例に戻ります。
ここで、もめる3つ目の理由
A魑群阿楼いやつというバイアスを持つクレーマーの増加
っていうのがいま私が懸念していることです。
葬儀屋って悪い奴だから俺ら(消費者)を常にだまそうとしてるんだろ、
って考える人のことですね。 

仮にそこまでの悪意を持っていなくても
「通常、価格とサービスの質には相関関係があるのだから
最低価格の葬儀を選んだら最低のサービスが提供される可能性が高まる」
という理屈を理解していない人が
増えてきているのではないでしょうか?

いままで法外な利幅を乗せていたはずだから
大幅なコストダウンを行ってもサービスの質は落とさないで済むはず
という理屈が通用する状況は3年前に終わっていると思います。

そろそろトレードオフということを意識しないといけないのではないでしょうか。 

もちろん情報開示と説明責任を果たせない葬儀社が多いことも
改善すべき重要な問題です。
しかし一方で一部の消費者の意識にも問題があるのでは?ということを
(消費者が間違っているという考え方はかなり危険であることは承知の上で)
述べてみました。


<2013年05月06日>記載