葬儀のお花(供花・生花)の安くて効果的な送り方を葬儀屋さんが教えます。

葬式のお花の送り方に関する記事はたくさんありますが
遺族に対するアピール度という観点
葬儀の現場で働く葬儀屋さんの立場からアドバイス申し上げたいと思います。
実際に供花をお供えする方の参考になれば幸いです。

葬儀にお花を出したくてお急ぎの方は
こちら↓からお読みください。
供花の注文方法>
 
供花6

供花とは何か

まず葬儀のお花、つまり供花とは何か
というお話しです。

一般に供花とは
「仏または死者に花を供えること。また、その花。」
のことを指します。

読み方は「きょうか」。
「くげ」と読ませる場合もあるそうですが、やや特殊でしょう。
一般にはお葬式の祭壇の両側に置かれることが多いです。
地方や宗派によっては花ではなくという葉っぱの付いた枝を飾ることがあります。
(関西地方は樒を飾るケースが多いです。
毒性があるので古代は動物から遺体を守る効果があった、という説有り。
また日蓮正宗や創価学会、神道でも使う場合があります)
あとたまに混同する方がいらっしゃるのですが
「献花」は無宗教葬などで祭壇に備える一輪の花のこと
「花輪」は開店したお店の軒先に飾られているやつのお葬式版です。
供花2

お花は出した方が良いのか

次に
訃報(どなたかが亡くなったという連絡)を受けてから
そもそもお花は出した方が良いのか
という問題を考えてみましょう。

そりゃ供花を出さないより出した方が
弔意(故人の死をいたむ気持ち)が伝わりますよ、
以上。

と言いたいところなのですが
ネットで供花についてお調べになっていらっしゃるということは
きれいな言い方をすれば「弔意を効果的に伝えたい」
ちょっと下世話な言い方をすると、
できることなら
遺族へのアピールを高いコストパフォーマンスで行ないたい
とお考えの方も多いでしょう。
 

「参列する」、と(遠方にいる等の正当な理由で)「参列できない」というふうにカテゴリーを分けて
遺族へのアピール度を一覧にしてみました。
順位
(↑クリックして拡大できます)
 
前提条件としては
・参列者と遺族との距離感としては知人、同僚、ご近所くらいのお付き合いイメージ
・そしてあくまでの筆者の私見(とはいえ的外れではないと思う)
です。

また下記の3つの点を順位の根拠としました。
1.葬儀現場において(実際に送られた供花を見た)遺族のリアクション
2.上記のお付き合いの度合いでは香典の平均額は5,000円ほどであり、
 葬儀で送られる生花の平均額は(地域差があると思いますが)15,000円ほどであり、
 それを遺族は知る立場にある
3.誰が参列してくれたか、誰からお花や香典をいくらもらったかは、
 ずっと遺族側の記録に残る

以上の内容から
付き合い度合い、予算、アピールしたい度を総合的に考えて
お葬式に供花を出す出さないをお決めになると良いと思います。
供花5

供花の注文方法


さて出すと決めたら
供花の注文方法についてです。
 
方法は3つあります。
A.ネットで申し込む
B.お葬式を執り行っている葬儀屋さんに直接頼む
C.近所の花屋さんに頼む

A.インターネットで申し込む
この方法のメリットは
○時間を気にせず申し込めて、
○カード払いもできるということでしょうか。

デメリットは
×ネットのみのやりとりになるので申込先の信用度に不安が残る
ということでしょうね。

葬儀情報を扱っているWEBサイト内では
葬儀の供花注文を受け付けているところもあります。
しかしサイトによっては注文を受けるだけで、
あとは花屋さんに丸投げっていう業務フローのところが多いようです。
また紹介手数料の中間搾取が行なわれることもあり
信頼感とお得感が薄いという印象です。

(追記:ネット系弔電業者が行っている供花配達サービスを見つけました。
VERY CARDというネット系弔電業者は供花配達サービスも行っているようです。
弔電の受注配達業務を日頃行っているということで信頼感がありますし
弔電配達業務のついでに届けることで無駄なコストを省いていると思われます。
一緒に弔電を送りたい、という方も手間が省けるでしょう)
 
B.次にそのお葬式を執り行っている葬儀屋さんに供花を申し込む方法です。

この方法のメリットは
○時間ギリギリでも間に合うことが多い。
気の利いた葬儀屋さんなら式場に予備の供花をストックしています。
そのため開式2時間前というような状況でも間に合う場合があります。
○他の人と同じお花にしてくれる。
自分の贈った花だけ巨大なものにしたいとか
派手にするという悪目立ちしたい人は別ですが
普通は、他の送られたお花と統一感を出したいものだと思います。
葬儀屋さんはそのあたりを心得ていますので、
周囲と一体感のある同じお花にしてくれます。

デメリットは
×たとえば1万円の生花を頼んだのに、飾られた実物を見たらどうも1万円には見えない
というケースがあるかもしれません。
悪い葬儀屋さんは結構いるので。
あんまりひどいことは遺族からクレームがくるのでやらないと思いますが・・・
×葬儀屋さんは零細企業が多く、ITにも弱いので
注文書のファックスで送れと言われる。
ファックスを持っていない人も多いし、いちいち書くのも面倒。
そのため口頭で発注することになるが、
文字の間違いがないかチェックできないので不安が残ります。

また担当の葬儀屋さんの連絡先が分らない場合は
・(そこそこ親しければ)遺族に直接電話をして尋ねる
・式場に電話して教えてもらう
という方法で探してください。

C.最後に近所の花屋さんに供花を申し込む方法についてです。
たとえ葬儀式場が遠方でも
今は花キューピットなどの全国の花屋さんのネットワークを使って
依頼したのと同じ生花を日本中ほとんどどこでも届けてくれます。

この方法のメリットは
○自分の裁量で、送る生花の種類や金額を好きなように指定できることでしょう。

デメリットは
×ある程度時間に余裕が必要。
 お通夜に間に合わせるなら当日の朝くらいに注文しないと、危ないです。

×それから葬儀屋さんの葬儀式場によっては、
外部の花屋さんが生花を持ち込むことを禁止しているケースがあるので
事前に確認してもらった方が無難です。

以上A〜Cの方法を述べてきました。
総合的にはBの葬儀屋さんにファックスで申し込む方法が良いと思います。
<新しいサービスが見つかったので追記:
・この記事を読んでいる方はインターネットが使える
・(当たり前ですが)日頃供花の注文に慣れていない
ことを考えるとAのインターネットで申し込む方法で紹介したVERY CARDさんのような弔電業社が行っている供花配達サービスを利用するのが便利かと思います。

後述しますが名前に特殊な文字が使われている場合は
Bの葬儀屋さんにファックスで申し込む方法が良いと思います。>

 
供花4

お花に添えるお札の表記


 次にお花に添えるお札の話です。
基本的にその供花が誰から送られたものなのか、
周囲に分るようにしておかねばなりません。

そのため前述したB.葬儀屋さんに依頼する場合は、
お花に添えるお札に書く自分の名前を伝える必要があります。
前述したように基本FAXでやりとりするケースが多いと思います。
ファックスを持っていなかったり外出中の依頼なら電話で依頼せざるを得ませんが、
やっぱり誤字脱字が怖いですよね。
葬儀屋さんや花屋さんから代表メールアドレス聞いてスマホで送る
という方法も有りかと思いますが
それだったら最初からインターネットで申し込んだ方が早いってことになりますよね。

個人で出すなら名札の表記に関して難しいことはありませんが
会社としてだすのなら会社名+代表者名で
サークルなど組織なら「〜一同」と付ける場合もあります。
あと基本縦書き表記なので、外国人の方はカタカナ表記に直す人もいますね。

ネット申込の場合は入力欄の指示に従って入力してください。 
供花1

供花に挿すお札の飾り方


次にこのようにして送った供花に挿すお札の飾り方についてです。
これは別に送る方が決めるのではなく受け取った遺族側が決めることなのですが
参考までに記します。

方法としては
1お花に直接送り主の名前を書いた札を立てておく方法と
供花・供物右側
2お札は直接花には挿さず、
お札だけをずらっと式場入口や祭壇脇に飾る(これを芳名板といいます)方法
芳名板
があります。

1の方法のメリットは
この花は誰々さんが送ったもの、とはっきり分ること。
デメリットは(遺族側が)並べる順番を決めることが大変な場合(供花の基数が多い場合など)があるということです。
1の方法はどうしても序列ができてしまいます。
ちなみに 序列の付け方は血縁者→付き合い先の順番であることが多いです。
そして
下側よりも上側が上位、外側より内側が上位、祭壇向かって左より右が上位
にあたります。
つまり1番上位なのは
一番上の内側の、祭壇向かって右側の供花ということになります。
ちなみに2番目に上位なのは
ということになります。
(↓図解するとこんな感じです。クリックで拡大できます) 
供花配置
さて2の芳名板方式のメリットデメリットは
1の方法のちょうど逆になります。
誰がどの花を出したのかはっきり分らないというデメリット
あいうえお順にしてしまえば序列で悩まなくて済むというメリットがあります。
社葬や大規模な葬儀で芳名板方式が多いのはこのメリットのためです。
もう一つのメリットとしては祭壇脇の供花に札が立たないので
祭壇が花祭壇である場合は、供花との一体感ができ、すっきりと統一感のある見栄えになります。

あと余談を一つ。
私は喪主は「喪主」という札を出すのが当然だと思っていました。
ところが地方によっては、供花は故人に対してではなく遺族に送るものという考えのため
喪主は供花を出さないところもあるようです。

このように地方によって微妙にルールや慣習がことなるので
この記事の内容はあくまで一般論だと思ってください。

さて最後は申し込んだ供花の支払いはどうするか、
ということです。

結論としては申込先の指示に従うのが一番無難です。
葬儀の受付で支払うと言う慣習の所も多いですし、
大規模葬や社葬の時などは後日振り込むのがスマートな場合があります。
インターネット申込の場合はカード払いですね。 

以上がお葬式にお花を送る方法です。
供花3

葬儀以外でお花を送る場合


実はこれ以外に弔事ごとでお花を送るシチュエーションが2つあります
枕花 と
法事の供花
です。

枕花とは亡くなってからお通夜の日を迎えるまでに故人の枕元に飾っておくお花です。
地方ごとに習慣は異なりますが、都市部では絶対必要ではないけど
あった方がいいというものです。

みんなが供花をたくさん送るような葬儀では、
枕花を送ることはアピール度が高くなります。
このことをうまく利用した政治家が田中角栄。

枕花の送り方としては
ゞ畚蠅硫峅阿僕蠅
担当の葬儀社に頼む
という方法があります。
 
△諒法でも全く問題はありませんが
枕花の場合は、供花のように他の花とデザインやサイズを合わせる必要がないので
ご遺体の安置場所(自宅や葬儀社の安置室)と葬儀の日程を知っているなら
,諒法も有りです。
(当然のことながら故人が安置されたらできるだけ早く、
遅くとも故人が葬儀式場に安置される通夜の前日までに届くようにしましょう。)
故人や遺族の好きな花を知っていれば、花材を指定して送るのもポイントが高いです。

故人が自宅に安置されていて、故人の連絡先や自宅の住所を知らない場合は
△諒法が確実でしょう。
ちなみに故人の連絡先や自宅の住所を葬儀社に聞いても
個人情報管理の問題があるので、教えてくれません。
逆にべらべらしゃべりだすような葬儀社には依頼しない方が良いでしょう。
 
次に
法事(四十九日、納骨時や一周忌以降)のときのお花についてです。
法事の時のお花は遺族側が祭壇両側に2基ほど用意して終わり、というケースが多いのですが
そういう状況だからこそお花を送ると遺族に対するアピール度が高くなります。
これは葬儀の供花と同じレベルの生花で良いと思いますが、
遺族が用意したお花に比べて格段に大きいとちょっと嫌らしい感じがしますので
10,000〜15,000円が妥当な線ではないでしょうか。
送り方は枕花と同じ考え方で良いと思います。

以上葬儀のお花に関するお話しでした。 

(関連記事: 弔電の安くて効果的な送り方を葬儀屋さんが教えます


<2013年08月11日>記載