前回の記事
「ハーバード・ビジネススクールが教える 顧客サービス戦略」を葬儀業界に当てはめたら 1/2
の続きです。

ハーバード・ビジネススクールが教える 顧客サービス戦略

フランセス・フレイ,アン・モリス 日経BP社 2013-10-03
売り上げランキング : 42958
by ヨメレバ
から導き出される葬儀のビジネスモデルを考えていきます。

コンセプトは
「断る」
 
・自社会館の施行のみしか行なわない。
 外仕事(貸し式場や自宅や寺院での施行)は行なわない。
 顧客に対し、こちらの施設に来てもらうという形でコストを負担してもらう(介護業でいうとデイケア型)
・訃報が入ってもスタッフは病院に行かない
 (行く場合は5万円上乗せ。病院搬送は搬送業者にアウトソース)
検視系の仕事には手数料10万円上乗せ
 (事実上断っている。
 検視系業務は時間と体力を奪われるのでコストバランスが悪すぎる。)
・常に自社の施設に安置する
 (病院→自社施設にしか安置しないことで人的コストを削減。
 自宅安置で発生する訪問してドライアイスの交換、それも時間指定されて訪問、が無くなる)
・価格帯は3プライスとする
 (打合せ時間の短縮、
 会館仕事のみの打合せなので外仕事に必要な各式場の特性(外装や内装になにが必要など)に関する知識が不要、
 消費者はバリエーションに魅力を感じていない)
・祭壇はプリザーブドフラワーで台車つき。
 (体力や設営時間のコストカット)
・神道キリスト教新宗教は断る
・火葬のみ(直葬)も断る
・遺族同席の納棺の儀式は行なわない
 (スタッフが空き時間に行なう。シフトの効率化)
・自社式場は2つあり、通夜告別式の時間指定を行なう。同時刻開催はしない。
 そのため担当者以外のサブスタッフは掛け持ちが原則。
 よって一つの式を1.5人で運営)
・お布施は10万円でお勤めをしてくれる寺だけにお願いする
 (現状「読経」と「戒名」は消費者が感じる価値に対してオーバープライス。
  葬儀費用に回してもらう)
・礼状に名前入れない、汎用型のみ使用。(文言チェックのコスト削減)
・返礼品は金券のみ
 (管理に注意が必要だが、場所を取らず変質しないのでストックが楽。汎用性高い)
 女性
以上のような条件をつけた代わりに
それなりのクオリティでリーズナブルな葬儀を提供する
というのがセールスポイント。
 (そば屋でいうといわもとQみたいなイメージ)
 
 上記のシステムを構築することで
 現在の葬祭業のシステムでは働けなくてあぶれている優秀な人材を
比較的安い人件費で機能させることができる。
つまり ホスピタリティマインドがあるのに体力と年齢と販売スキルが弱点であるため
通常の葬儀屋さんで働けない人を安く(契約社員として)雇う。
具体的には肉親を亡くして喪主を経験したことのある
40代前後の女性を「人柄だけ」で選ぶ。
(現状葬儀業界は喪失経験の無い、
つまりお葬式を買った経験の無いスタッフがほとんどを占めている。
他の業種ではあり得ない弱点)
 共感性の高い人材の使用によって
 顧客に与える印象が良く、評価の高いサービスを提供できる。
・担当者は原則引継ぎ業務無しで同じスタッフが行なう
・社外に出て行く必要がないので女性でも夜勤も可能。
(現状、女性の夜勤は認められているが、それは安全の保証が前提となっている)

この辺りの女性の使い方はこの本が参考になると思います。

以上の仕組みで埋もれた「有能な」人材を有効活用できる。
 そして上記の仕組みに特化することにより
安くて良いサービスを提供していることを消費者にアピールする。
 
これまでの葬儀業界って
劣悪で高価なサービスか、もしくは
スタッフのがんばりに依存するサービスしか無かったので
こういう形態も有りではないか、
と思うのですがいかがでしょうか。


<2014年02月22日>記載