2014年のフューネラルビジネスフェアから葬儀の技術革新を考える
という大層なタイトルですが
実際の所は今年のフューネラルビジネスフェアをぷらぷら見て回りながら
思った雑感です。

葬儀業界以外の方に説明いたしますと
フューネラルビジネスフェアとは
年に一度行なわれる葬儀業界の見本市です。

葬儀業界ってハード系の新商品の提案が難しいといつも思います。
全く新しいカテゴリーを提示しても消費者はついてこれないし。
ニーズを細分化しすぎると商売にならないし。

「おもしろいけど、これ売れるのかなぁ?」っていう商品が
結構ありましたね。
となると有望なのは
全く新しいカテゴリーの商品というよりも
他業界で商品化された技術革新を葬儀のシステムと掛け合わしたBtoBもの
ということになりましょうか。

案の定、
販売システムと連動したタブレット
が、がんばっておりました。
ただこれね、
タブレットの視認性がお年寄りに対して
今ひとつ優しくないっていうのと
システムを全部相手(システム業者)に委ねると
商品入替えの時のシステム変更に時間やコストがかかってしまって
活動のスピードが落ちてしまう、
という危険性は認識しておくべきでしょうね。

売り込む方は、「これからはITですよ、社長!」的な感じで
やってると思うんですけど。

タブレットはPDFデータを見せるだけの
アプローチブックと割り切って使った方がいい
と個人的には思っております。

あとは画像(≒ディスプレイ)系です。
某企業のブースにあった、焼香台に故人の遺影が浮かび上がるのは
「おおっ!」って思いました。
でもこれって焼香以前に遺影は祭壇にあるわけですし
お年寄りを驚かせそうでちょっと(^^;)
まぁ作った方も、あくまでテスト運用だとおっしゃってましたしね。

全体的に目につくのは
遺影を液晶にして大型化・高精度化してみたり
数を増やしてみたり、背景画像を投影してみたり・・・
まぁキレイなんですけどね

でもこの方向は、違うと思うのです。

以前こういう記事を書きました。

かつてソニーがゲーム機プレイステーション3を出して
高画質高性能路線を推し進めていたときのことです。
ゲームに詳しいラジオパーソナリティ伊集院光が
「昔の粗い画面の方が、想像力で補足する必要がある分
リアリティがあった」
という主旨の発言をしてソニーの方針に反対を表明していました。
私も8bit時代からのPCユーザーであったので、
その気持ちはよく分かりました。
遺影

おそらく遺族や参列者が本当に必要としているのは
遺影ではなくて
「各人の頭の中にある故人の良き想い出とそれにまつわる感情」
なのではないでしょうか。

遺影はその想い出を立ち上げるトリガー(きっかけ)であれば良いので
これが高精度になろうが、動き出そうが、ホログラフィーになろうが、
結局行き場のないテクノロジーを使ったオーバースペックに過ぎないと
私は思うんですよね。

最終的に映画「ストレンジ・デイズ」で登場したような
感情の追体験ができるマシーンが現実化するところまで行き着けば
また話は違ってくると思いますけど。

さて最後に私の考える技術革新は何かというと
ハイレベルのスタッフをたくさん生み出せる教育システム
だと思ってます。
これが確立できれば
葬儀業界で一番の技術革新になると思っているんですが。


<2014年06月28日>記載