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宮台真司氏のブログ記事の誤りを指摘する




小ネタです。

宮台真司氏のブログ記事

の記事中に「微少な勘違い」があるようなので指摘します。
たとえば、以前なら葬儀は家族や地域が出すものでした。
80年代に入って家族と地域の結びつきが空洞化すると、
会社が葬儀を出すようになります。
ところが、とりわけ97年に平成不況が深刻化して以降は余裕がなくなり、
会社と従業員との結びつき、まして従業員家族との結びつきは希薄になります。
家族も地域も会社も葬式を出してくれない。
ならば自分で準備をしなければ──それが最近「終活」と呼ばれるようになりました。

宮台

>80年代に入って家族と地域の結びつきが空洞化すると、会社が葬儀を出すようになります。
「会社が葬儀を出す」という言葉を
「葬儀費用を負担する」もしくは「葬儀を執り行う」どちらの意味で使用しているかは分からないのですが
どちらにしても間違っています。

基本的に会社が葬儀を出すのは

・創業者や役員クラス
・勤務中に亡くなった人
のどちらかであることが多く、(つまり社葬扱い)
上記に該当しないほとんどの従業員は
今も昔もずっと個人で葬儀を行なっています。
つまり会社が葬儀を出したことなどありません。 
仮に百歩譲って上記の条件を満たす人を対象として述べているのだとしても
>80年代に入って(中略) 会社が葬儀を出すようになります
のところに関して80年代以前も
別に社葬は珍しいものでは無かったのでここも間違い。

なので「 家族と地域の結びつきが空洞化」したので、
という因果関係の分析も間違いです。

おそらく宮台氏の頭の中では
葬儀の運営主体と、葬儀に参列する共同体がごちゃごちゃになっているのだと思います。

>家族も地域も会社も葬式を出してくれない。ならば自分で準備をしなければ──それが最近「終活」と呼ばれるようになりました。 
のところも正確では無いと思います。
出してくれない というネガティブなニュアンスではなく
残される人に迷惑かけたくないというプチポジティブな動機で就活している人の方が多数
というのが終活現場にいる人間の肌感覚です。 











4 件のコメント

  • 今から7~8年ほど前、共和国民政部では「社員死亡時の企業負担」を制定しました。
    在職中または定年まで勤めた者が死亡した場合は、勤務していた企業が
    「葬儀費用の50%を負担」することを義務付けしました。
    残りの50%は「香典でチャラ」で、遺族負担は基本的にはゼロです。
    あくまでも家族が葬儀をだし、企業が費用の補助を出すとのシステムです。

  • 会社が出してくれたのかバブルはスゴイ!!としか言えない(笑
    エリートで頭のよい人は、どうしていつもこうなのでしょう。
    思い込みで話を組み立てる。
    スタートが間違ってるから全部「何言ってんだオマエ?」という印象。
    これはちょっと恥ずかしい(--;)

  • prof様
    >「葬儀費用の50%を負担」
    意外と福利厚生はしっかりしてるんですね。

  • かかし様
    民俗学者以外は結構葬儀に関してはアバウトなことを言いがちなので
    ネタにしやすいです。

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