タブレットを使用した葬儀打合せシステムに関しては
過去何度かツィッターで言及していましたが
先日広告を見つけたのをきっかけに、まとめてブログで言及してみます。

一昔前は葬儀業界と言えば零細企業が多くを占めていたので
こういう初期投資の必要なシステム系マーケットは無理筋だったのですが
最近は寡占化がすすんできた、つまり大量納入先が増えてきたので
一考に値する・・・
のか?

以下PCに詳しい葬儀屋さん向け(って少なそうだな、オイ)です。
 タブレット
打合せ時に葬儀屋さんが御遺族に使うツールの選択肢として
・紙
・タブレット(紙をPDF変換したデータのみ入っている)
・タブレット(外部委托のシステム製作会社のシステム導入済み)
の3つがあるとします。

私の考える優先順は
◎紙とタブレット(PDF)の併用
○紙のみ
△タブレット(PDF)のみ
×タブレット(システム導入)のみ
だと思います。

要はシステムを導入したタブレットは不要だということ。

各アイテムのメリットデメリットの一覧がこれ
タブレット


やっぱりタブレット使用の最大のネックは
顧客に高齢者(≒視覚能力減退者)が多いことでしょう。

いくらノングレア(非反射)シートを使って反射を抑えても
あの10インチ画面の小ささはお年寄りには厳しいでしょう。
ここはA3サイズの紙に軍配があがります。
by カエレバ

それから
ずっとガラケー使っている世代ですから
タブレットに対して機械アレルギーもあり
心労がピークの時にそんな物使うのはどうなのか。

一方
確かにタブレットにも優位性はあります。

一つは計算能力。
確かに証券や保険業界なら
ネットアクセスによるリアルタイム性(その日の株価を反映させる、提案商品が毎週変わる)や
計算(利息計算や保険料計算)には威力を発揮するでしょう。
でも葬儀の打合せの場合は
生年月日と没年月日から享年を割り出すくらいしか使いようが無い(^^;)
あとは49日の計算かな。
見積もりの合計金額の計算は電卓で事足りますよね。

あとは検索能力ですが・・
たくさんの写真の中からご遺族の理想に近い葬儀を選択いただけるしくみを構築。

もしタブレットの検索機能が
紙よりも優位性を持つくらいのたくさんの写真を本当に使っていたとしたなら
その葬儀社は販売商品の絞り込みを先にやるべきだと思います(→ジャムの法則

by カエレバ

そもそもシステム開発会社は
「誰もが高い販売成績を上げることができる仕組みを作れる」
とかなんとか言ってITに疎い葬儀屋に売り込むと思うのですが
実際はそんなコンテンツを作る人がいない、というのが実情です。
葬儀屋とSEとマーケッターの三つ全ての能力を持つ人がトップで旗をふらないと
いびつなバランスの、使えない代物ができてしまいます。
そもそもそういう能力を持った人がいる葬儀社は
はじめからシステム会社から買わないと思いますけど(^^;)

また現場のスタッフが何をどう説明しているのかを後からフィードバック+分析する機能は
確かに業務改善に役立つかも、とも思います。
しかし結局それを分析して現場指導を行なうには専属者を任命しないと無理でしょう。
そんな余裕があるかどうか・・・

と、いろいろ言ってきましたが
そうはいってもここまでなら、
PDFで済んだのにわざわざシステム導入したタブレットを購入した

散財案件という程度のレベルの話です。

心配なのは後々の編集機能がホールドアップ状態にならないのか
というところ。
現場の意見で画像やテキストを入替えたい時に、わざわざ外注して
金や時間がかかるのはちょっと勘弁して欲しいなと思うわけです。
(このシステムを製作している会社の方から外注しなくても
社内スタッフが行えるとの連絡をいただきましたので、取消し線を入れておきます)


というわけで
だったら紙のデータをPDF化してタブレットにいれといて
状況に応じて紙と使い分けるのが一番コストと効果のバランスが良いのでは、
というのが私の結論。

というようなことを数年前セールスのため来社した
システム開発会社の方を相手に
延々諭すように話した次第。
その会社は葬儀業界参入をあきらめたようです。 


<2015年08月16日>記載