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葬儀業界の老害のひとりごと その2




担当2~3年目の若手がお葬式の担当を終えて事務所に戻ってきて
満面の笑みで話し始める。

 

彼は打合せのヒヤリングの際、
故人の誕生日が近いと聞いて
通夜の席で誕生日ケーキをサプライズで用意したらしい。

 

「遺族がすごく喜んでくれて」

 

うん、確かにそうだろう。
ケーキ
でも私はこんなことを考える。
たとえ的を外していても
担当者は善意でやっているわけだから
その行為ではなく善意に対して
遺族はうれしいと言ってくれるだろう。
たとえそれが担当者のマスタべ-ションであったとしても。

 

自分の父の葬儀の後、
今から考えるとそれほど良くなかった葬儀担当者に
御礼の手紙を書いたことのある自分はそんなふうに思ってしまう。

 

そういう演出(あえて演出と呼ぶ)が日々の業務のモチベーションになっているのなら、
否定する気は毛頭ない。
だけどよろこんでくれたからと言って額面通り受け取っていいのか
なんかそれって無邪気すぎないか
無邪気さゆえの残酷さはないか
もしかしたら自己満足かもしれないと疑うたしなみは必要ではないのか
それとも若いうちはむしろそれくらいでいいのか
遺族を経験してからこの業界に入った自分にはそんな純粋な季節が全くなかったから妬んでいるのか?

 

こんなことを考えてしまう自分はやっぱり老害なのだろうか。











17 件のコメント

  • いやいや、おっしゃる通りです。

    「ありがとう」、「お世話になりました」なんて言葉は、誰でもいうことですし、もらえる言葉と思っています。喪家からはそれしか出てこない。

    たとえ満足していなくても、とりあえずは葬儀を終えないといけないし、それなりに終わったなら、そんな言葉しか出せないのですよね。

    担当者の思いとは裏腹に、本当の付き合いはそこから始めることができるのか、それとも、満中陰までの単なる「わからないから、とりあえず頼ってみよう」の付き合いなのか。

    そんな事を振り返って、日々、創意工夫に精進してくれる、若いスタッフが育って欲しいと願います。

    私もそんな思いを込めて記事を書いていますが…

  • 老害を気取りたいなら「ワシらの時」が主語ですよ。そして自信の裏づけがあったらだめです(笑)マジレスすると全然老害でなくて、若手のわかりやすい捻りもない浅い
    押し付けのほうがよっぽどそれに近いです。遺族にサプライズっていう時点でお察しです。誕生日近い→通夜の席で誕生日ケーキ う~ん御免なさい。中の人としてはイラっときます。

    それとも私がやっぱりひねくれてるのかなぁ?
    ここに来る人は偏屈な人多そうだからなぁ~(笑)ごめんなさい。

  • 本文を拝見していて、とても素敵な方だと感じました。
    私達はたいてい、答えが決まっている人よりも、悩んでいる人に好感を持つものだと思います。

  • かかし 様
    >ここに来る人は偏屈な人多そうだからなぁ~(笑)ごめんなさい。
    インテリジェンスの高い人、ですよね(^^)

  • 清水っ子 様
    コメントありがとうございます。
    >悩んでいる人に好感を持つ
    確かにそうですね。この仕事に就いてから悩みっぱなしです。

  • 42.195キロ先にゴールがあると思って走り続けて来たが、42.195キロに
    達してもゴールは見えず、「遥か先にゴールが移動していた」。

    後続に抜かれたら試合をリタイヤしようと考えていたが、後続は遥かに遅れて
    おり、数十キロ後方で「牛歩や座り込み、スタート地点に逆送」。
    ヒトを育てるのには10年は必要であり、「専門家と呼べるまでは12~15年」。
    これも「良い師に師事しての話し」であり、5W1Hが重要。

    「何故、どうして?」を忘れたヒトには、成長はありません。
    共に、「良い人材(優秀な人材でなくて良い)を育てましょう」。

  • prof様
    >共に、「良い人材(優秀な人材でなくて良い)を育てましょう」
    はいっ!

  • 終活ビジネスが盛んになり、「騙しやすい高齢者リスクは急上昇」です。

    「粗製乱造や俄か専門家」が業を荒らし、混乱を招くことは明らかです。
    一昨日も看護系のサイト管理会社の担当者と話し合いましたが、看護師向けの
    情報サイトでも「医学や看護教育を受けていない、契約ライター」が記事を書いて
    いるとの話しです。
    そのために、医学や看護系学会誌や雑誌を見ずに、ネットで検索して出てくる
    「数十年前の死んだ情報」を書いて送り、そのまま掲載されています。

    現場を知らない、経験がない、正しい教育や指導を受けていない事は致命的
    ですが、「ネットやビジネスでは、正しいか正しくないかは問題とされません」。

    終活には司法書士や行政書士、FP(終活の通信教育もFPグループ)が、
    「この機を逃すと儲けそこなう」と目の色を変えています。
    そのために、「感染症の専門家の行政書士??」も下記のページを。
    http://ameblo.jp/segawa-gyoseisyoshi/entry-11870566857.html
    根拠も何もないのですが、「国家資格を持った先生の話し」なので、
    一般市民からは見れば「盲信の可能性も」。(この先生の情報源は時代遅れ)
    時間を掛けて、「教育や指導が大事」です。

  • prof 様
    >感染症の専門家の行政書士??
    これって健康に関わることですからねぇ、まずいですよね。

  • 特に「老害」と関連付けて考えなくても良いことのように思います。感じ方の違いを年齢、世代の差なのかと思いを巡らせるのもわかりますが。単純でわかり易い行動をし、反応を得て満足し、本当にそれでよかったのか考えることがない、というのは世代の問題ではない気がしますね。「老害」であろうが、考えを表現することでしか、他の人に伝え、気付かせることはできないですからね。積極的に伝え続けていけばよろしいですよ。

  • シギー様
    >積極的に伝え続けていけばよろしいですよ。
    ありがとうございます。
    がんばります。

  • はじめまして
    私は葬儀屋歴30年チョイの老害ディレクターです。
    ま、最近はデスクワークと会議と接待が主になりつつありますが、老害だろうが若い連中には辛口で指導、容赦しません。
    理由はどうあれ、葬儀にバースデーケーキ?
    どんな常識と感性の成せる技なのか?
    遺族が準備して備えるならまだしも
    担当の餓鬼無勢がやらかす所業・・・
    百歩譲って、御社の社風の柔軟性とか、若い社員の創造性が次代の葬儀文化を生むとかの、経営者の信念だか方針だかあるのかもしれませんが、私なら怒鳴りますよ。場合によっては殴りますよ。
    ま、もう一歩譲って
    そおいうサプライズのに弱い客を集めている会社なら致し方ないだろうけど
    んな事はある筈ないだろうし
    そんな社員は厳罰に処しておかないと
    一年後には献花の代わりにクラッカー鳴らしますよ?

  • シックスセンス様
    >場合によっては殴りますよ。
    これちょっとキャラ作ってますよね?(^^;)

  • 2年ぐらい前でしたか、私も、同じような場面に遭遇しました。

    お通夜の日が亡くなった方(喪主様からみれば母親)のお誕生日だったとの事。
    担当者(女性、在籍10年ぐらい)は、サプライズで手作りケーキを用意し、通夜振舞いの席でケーキを出す… と。

    私ともう1人のアシスタントは、えっ!お出しするんですか?と思い、ちょっと引いてしまったんです。
    私ともう1人のアシスタントは、自分が喪主様の立場だったら… 嫌だから。と思ったんです。
    結局、通夜振舞いではなく、控え室に持っていき、後で幾つかに分けて頂けますか?持って帰りたいと思います。と、なりました。

    私達は、アシスタントなので、担当者が本当に間違っているのであれば、止めに入りますが、こうゆう場合、判断が難しく、止める事はしませんでした。

    時と場合、人の感情の難しさを改めて考えた出来事でした。の

  • 葬祭業6年目 様
    >こうゆう場合、判断が難しく
    そうなんですよね、担当者はあくまで「善意」でやっていて
    遺族もそれは理解してくれているだけに。

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