前回 「小さなお葬式」が安い「本当」の理由 という記事で、ある葬儀ブローカーのことを批判しました。
その一方で葬儀業界の中の人としては、ある事実に触れておかねばなりません。
それは、こういった葬儀ブローカー達の商売は、葬儀の施行を引き受けている葬儀屋がいるから成立している、ということです。
葬儀ブローカーのこんな商売のやり方に賛同できない、という気概のある葬儀屋さん達ばかりなら葬儀ブローカーも襟を正したことでしょう。
(葬儀社ブローカーの仕事自体がいけないと言っているわけではありません。
前回の記事のように消費者をだます商売のやり方がいけないということです。)
結構な紹介手数料を払ってもいいから、
汚いやり方で集客してもいいから、
仕事が欲しいという葬儀屋が存在がすることで
件の葬儀ブローカーの商売が成立しています。

つまり(一部の)葬儀屋さんも「共犯」です。

「おまえに零細企業の経営者の気持ちが分かるか!
どんなことをしても親から引き継いだこの会社を潰すわけにはいかんのだ」
と言われるかもしれません。
でも厳しいことを言うようですが、
集客のほとんどを葬儀ブローカーの仕事に依存しているのなら、
もはや死に体です。
延命処置をしているだけに過ぎません。
残念ながらいずれ審判は下るでしょう。
葬祭業って良心の呵責を感じながらやるにはつらすぎる仕事なのに・・・
って私に言われるでもないか。
全部分かったうえでやらざるをえないんですよね。 

ちなみに先日ノーベル文学賞を受賞したボブディランの名曲「I want you」は次の一節で始まります。

The guilty undertaker sighs
(罪深い葬儀屋がため息をつく)

サビの部分で「I want you」が繰り返されるのですが
その仕事は本当に誰かに必要とされていますか?
(私の好きなブルース・スプリングスティーンバージョンで)


<2016年10月14日>記載