過去何度か日経新聞のお葬式関係の記事は、
どういうわけだかクオリティが低いと言ってきました。

日経新聞が違法行為を見逃している件
日経の葬儀系の記事はいまひとつな件

4月22日の朝刊の記事も相変わらずの日経クオリティでした。
(クローズアップ)葬儀費用どう工面? 生命保険の当日払い 受取額、引き上げも :日本経済新聞

記事の要旨は
「葬儀費用は結構かかるにもかかわらず、亡くなると故人の口座が凍結されてしまう。
そんな方にはすぐお金を支払ってくれる生命保険があります。」
というもの。

新聞
書き出しから
日本消費者協会の最新の調査によると、2016年時点の葬儀費用の全国平均は195万7000円。ピーク時(03年)より約2割減ったものの、13年の前回調査より約7万円増えた。 身内中心の「家族葬」が増えるなど葬儀の簡素化がトレンドだが、金額は個人差や地域差が大きい。中には400万〜500万円かけた例もあった。
葬儀業界寄りの言説から始めていただいてどうもありがとうございます。
この統計データはウソなんですけどね。
預貯金は名義人が死亡すると一般的に口座が凍結され、引き出せなくなる。
「一般的に」と書いてはあるので完全に間違いとまでは言えないのですが、実務上は亡くなったことを銀行に言わない限り口座は凍結されません。また仮に凍結されても葬儀費用に使うと言えば、必要分引き出せることが多いです。

こういう前振りの書き出しの後、亡くなってすぐにお金を出してもらえる保険の紹介なのですが
担当社員を介して必要書類や請求書を本社に送る。
これがファックスなのか原本なのか分からないのですが
実際問題として亡くなった直後に書かれる死亡診断書は通常一通です。
そしてその1通の死亡診断書は火葬許可書発行と戸籍の抹消目的で役所に提出されます。
もし手続きに必要なのが原本なら、亡くなった直後に死亡診断書発行を2通にしてくれと担当医にお願いしなければいけません。
果たして遺族がそんな状況でそこまで気が回るのかな。
回ったら回ったで亡くなった直後で保険て・・・と
周りから思われるのを遺族は嫌がるのではないのか。 
被保険者の死亡が記載された住民票など必要書類をそろえて請求手続きを済ませれば
役所の業務フローにはそこまで詳しくありませんが、
これなんか死亡診断書を提出してからすぐに発行するのは無理なのではないでしょうか。

結局今回の記事は消費者不安をあおって保険の宣伝をしているだけのような・・・

もっとがんばれ!日経新聞



<2017年05月21日>記載