風間杜夫(かざまもりお)氏が葬儀屋さんを演じるお芝居「ピース」を観てきました。
(一部ネタバレ含みます)

と言っても特に風間杜夫氏が好きというわけではなくて
蒲田行進曲の銀ちゃんとスチュワーデス物語の教官以上の情報を私は持っていません。

それにもかかわらず今回観劇に及んだのは
彼がずっとセレモニーという葬儀社のイメージキャラクターを長い間やっていて
今回のお芝居で葬儀屋さんの役を演じるということで
興味を持ったからです。

余談ですがセレモニーと同じエリアで競合する葬儀屋さんのメモリードは
イメージキャラクターに石田純一を起用しています。
両社とも年齢の割に頼りない優男(やさおとこ)を使うのは何か理由があるのでしょうか?

さて風間氏が今回の葬儀屋さんを演じるきっかけは前述したように葬儀屋さんのイメージキャラクターを務めたせいだとばかり思い込んでいたのですが、
調べてみるとそれ以前に「グッドモーニング」というドラマで葬儀屋さんの役をやっていたのですね。
DVD化もされておらずYouTubeにも画像が無いのですが
ノベライズ本は出ていました。
脚本は西荻弓絵で、ノベライズは田村章(重松清)というラインナップなので
これは惹かれます。
書評は後日掲載したいと思います。

さて観劇の感想なのですが
中途半端な平和思想と中途半端な死生観を、中途半端なコントで演じてみた
というところでしょうか。
メッセージは伝わってこないし、笑えないし、と言ったところ。

辛辣(しんらつ)な感想で申し訳ありません。

こうなったのは演者の風間杜夫氏のせいではなく
脚本家の水谷龍二氏の責任でしょう。
一部の団塊の世代の老人にありがちな
学生運動を総括(←皆殺し、では無いほうの意味で)できない病というか。
ああいう結果になったのだから、
もうちょっと平和や政治を語るには遠慮があってもいいのではないかと。
とはいえ私は、穏やかで優しい平和ボケの世代なので、そんな老人にも寛容に接するつもりです。

棺を載せたストレッチャーが寝台車用ではなく医療用のものだったのは、舞台装置は見立てることが前提だからいいとしましょう。
しかし警察がイスラム教徒を町の葬儀屋に委ねて、結局火葬するというのはありえないのでは。
通常は大使館に連絡が入って、外務省経由でエンバーミングできる国内の業者に頼んで帰国させます。

抗議の電話が国内の政治団体から葬儀屋にかかってくるというのもありえないでしょう。
火葬したら「復活」できない、とイスラム系団体から抗議がくるなら分かりますが。

そこまでリアリティを求めなくても・・・と思われるかもしれませんが
東京ジャーミィを登場させるくらい調べているんだったら
当然話の展開に無理があるのは分かっていたはず。
要はイスラム教徒を差別する悪い日本人がいるという政治的主張をしたいがために
ありえないシチュエーションを作ったってことではないのかな。
これってある意味差別行為と同じくらい卑劣だと思うのだけど。

終演してから、おそらく団塊世代と思われる年齢の女性が
良かった〜とキャッキャ言いあっていました。
ギャグのネタもその世代に合わせたもの(田中角栄のモノマネとか)だったので
あの世代が「うっとりフィルター」をかけて見るぶんには良いのでしょう。

つまりファンの集いに顔を出してしまった私が悪いのです。
ごめんなさい。


<2017年09月14日>記載