お葬式の担当を長いことやっていると、無宗教の際、どんな演出(という言い方が適切かどうかは分からないんですが、とりあえずここでは演出という言い方をします)
をすればよいか、というストックがたまってきます。

その中の過半数は
お客様からのこうしたいという要望を具現化したり 
お客様との会話がヒントになって生まれたものです。
その事例を蓄積させていきました。

事例を一つ。
10年ほど前のことです。
そのころ私は式場で故人のスナップ写真の画像を流すとき、PCとプロジェクターをつなげ、パワーポイントにスキャニングした写真データを貼り付けて、自動切替で表示していました。
それに選曲したCDを手動で同期させるというやり方です。
御遺族にもその提案をしたのですが、そのとき御遺族から写真をPCに表示するアプリケーションソフトの存在を教えてもらいました。
そのソフトの方が画像の切替もスマートで、本番もうまくいきました。
画像の一番最後は、スナップ写真ではなく故人が亡くなる数日前に書いたメモでした。
「ありがとう。良い人生でした」と書かれていました。
それを見たときの衝撃は今でも残っています。

メモ

また無宗教葬を希望される方は既存の宗教のお葬式をされる方よりも、
さらにお葬式のことを真剣に考えていることが多いです。
これは、
無宗教葬を行うには自分の価値観を貫く強い意志が必要なこと
ある程度情報を収集してお葬式の知識をもっていなければならないから
だと思います。

だからお葬式の担当者にとって、求められるハードルが高くなります。
その都度、お客様との会話をヒントに一から考えていくことができれば
すばらしいのですが、現実問題としてタイムリミットなど状況が許してくれない場合が多々あります。
そういったわけで、葬儀担当者は日頃から無宗教葬の演出の引き出しをたくさん持つ必要があり、ノウハウの蓄積を意識すべきだと思います。

東急ハンズに買い物に行ったときも、無宗教葬に使えないかなぁと思いながら売り場をまわったり。
最近のヒットはLED(発光ダイオード)を使ったミニキャンドルですね。
電灯と違って熱を持たないので、チュール布で巻いて御棺の中に入れることも可能です。(火葬前には取り出しますけどね)

あと、故人の情報の引き出し方ですが
「ご趣味は何でしたか?」というアプローチも間違いではないのですが、これだと、遺族の発想を限定してしまう可能性があります。

私の場合
「御棺にお入れしたいものは何ですか?」
という聞き方をして、そこから話をふくらませていきます。
ご参考までに。


<2009年07月28日>記載